
開発 / 販売 | Binary Haze Interactive / adglobe ・ live wire inc |
対応機種 | NintendoSwitch・PS・PC |
ジャンル | 探索型2D横スクロールアクションRPG |
終末世界で描かれる人とホムンクルスの物語『ENDER MAGNOLIA: Bloom in the Mist(エンダーマグノリア:ブルームインザミスト)』のレビューです。
本作は前作にあたる『エンダーリリーズ』の続編となる作品です。
非常に好評だった前作の続編といことで期待半分不安半分とドキドキと楽しみにしていた人は多かったのではないでしょうか。
かくいう私もその一人…。
そして実際、蓋を開けてみると期待を裏切らない安心のクオリティで蘇ってくれました!
それでありながら、前作とまるっきり同じようなゲームとはならない、また違った良さを持ち合わせております。
『エンダーリリーズ』とどう変化したのかを交えながら『エンダーマグノリア』について語っていきます。

舞台は、地下に眠る膨大な魔力資源によって栄えた魔法大国「煙の国」。
発展の末に生み出された人工生命「ホムンクルス」は輝かしい未来をもたらすはずだった。
地下から吹き上がる穢れた煙はホムンクルスを狂わせ、暴走する怪物へと変貌した。
ホムンクルスを救済する力を持つ調律師「ライラック」は、下層深くの地下の実験場で目覚め
この国の悲劇に大きく関わる一人の「ホムンクルス」と出会う。
ライラックは契りを結んだホムンクルスと共に、失われた記憶と大切な仲間の行方を探して
広大な煙の国での旅を始める。
これは死の雨の災厄から数十年後の、終末の世界で描かれる破壊と再生の物語。
(公式あらすじ から引用)
地下の実験場で目覚めた主人公『ライラック』。
そこでとある人工生命体「ホムンクルス」と出会い物語が動き始めます。
ライラック達は煙の国を旅する中で様々な人間やホムンクルスと出会っていきます。
出会いの中で蘇るそれぞれの記憶を繋ぐことで見えてくるこの国情勢や、人々の思惑がこの世界をより濃く彩っていきます。
だんだんと分からなかったことが分かっていくことでピースが埋まっていく感じが面白いんですよね。
色々出会いと真実に直面していきながらその物語が行き着く結末とはどうなるか…。
煙の国をたっぷり探索しながらこの世界に浸ってほしいと思います。
結論から言うと”前作をプレイしてからがオススメ”です。
ここで言いたいのはあくまでもオススメということです。
というと前作の続編といっても舞台となる国は前作とは違うんです。
同じ日本でも地方が違うみたいな感じの違いだと思います。
なので登場する人物も土地も全然異なるので前作やってないとついていけない!なんてことは全くないなという印象です。
ゲーム内のテキストである程度説明もされていますし、全体的に前作未プレイでも楽しめるよう意図的に作らているなと感じます。
ならば前作やらなくていいのか?となるとそんなことはないと言いたいのです。
エンダーマグノリアで基本完結する情報しかないとはいえ前作から関連した用語現れるのは事実です。
そのため前作を知っておいたほうがすんなりと頭に入ってくるし、この話はもしや!?となる興奮ポイントも増えると思うんです。
というように個人的には前作「エンダーリリーズ」をしっかりクリアした上で「エンダーマグノリア」を遊ぶことをオススメしたいです。
前作同様本作はメトロイドヴァニアのゲームです。
そしてそのクオリティも引き続き上質な出来だったと思います。
最初は行けなかった場所でものちのちアクションが増えていくこと通れるようになる気持ちよさはしっかりあるます。
アクション面は同時に4つ使用できるスキルを好きにカスタムして戦います
例えば、メイン近接スキルに同時に発動するスキルにオートで敵を攻撃し続けるスキルなど多種多様に組み合わせられます。
さらにレリックといった装備品になるものもあります。
これの種類も多くありバトルスタイルに幅が生まれてこれまた面白いです。
さらにさらには前作にはなかった純粋にステータスを強化する装備だったり、パリィなどのアクションを増やす装備なども登場します。
前作以上にカスタム要素が充実しているのは純粋に良いなぁと思いました。
またメトロイドヴァニアの楽しみといば探索ですよね。
探索の楽しさはしっかりと楽しいのですが、その快適性も高いです。
いつでもどこでもファストトラベルができるので無駄に歩くと行ったことがかなり少ないです。
便利すぎるのでと思うくらいには快適ですね。
探索してアイテムを集めたり敵を倒したりで自ずと自分が強くなっていく楽しさは今作もよく出来ているのでくまなくしゃぶり倒して遊びましょう!
このシリーズに惹かれるところとして美しい世界観でしょう。
キレイなマップや背景のグラフィック部分もそれは引き立てる秀逸な音楽。
それらがマッチした幻想的な世界が非常に魅力的なんです。
ちなみに音楽担当は前作に引き続き『Mili』が担当しています。
Deemoなどのゲーム音楽をはじめ、アニメ主題歌を手掛けるなど多義にわたって活躍している音楽グループです。
前作を楽しんだ方や、ビジュアルで心惹かれた方にも期待は裏切らない仕上がりになっている思いますよ。
メトロイドヴァニア系のゲームとしてはやはり高水準で出来ており、安定の面白さでした!
ゲーム性に関しては前作にあって今作は出来ないみたいなものはなく、正当進化な続編として楽しめたので、アクション面でなんの不満もなく遊べたのは嬉しかったですね。
今回は自由に付け替えられる装備品が豊富に用意されており、かなりカスタム性がアップしました。
それでいて強化要素が面倒になることもなくノンストレスな快適なアクションのまま楽しめてグッドです。
退廃的な世界と儚げな美しさは健在であり、あっという間に惹きつけられました。
前作とは舞台が違ったり、周りの状況が異なっていたりと全く同じではありませんが、それぞれの良さがあったなと思います。
前作はポツンと一人地獄のような世界に放り込まれながらもTIPSでだんだんとこの世界に何が起こったのかを紐解いていく感覚がかなり良かったんです。
今作は登場キャラクターたちがかなり多くなりました。直接会話するシーンも沢山あって雰囲気というか状況が前作と全然違うんですよね。
その分情報の量もめっちゃ多くなるんですが、その量を前作のテンポ感で進んでしまっていると感じます。
色々な固有名詞や人物名が登場するなかでこちらが理解する前にゲーム自体はどんどん進んでしまってところどころ置いてきぼりを感じていまいました…。
前作はそこら辺が丁寧だった分、今作は最終的に薄味に感じてしまったところが1番惜しいポイントだと感じましたね。
つまりは追加DLCや後日談まってます!
フラグメンドとは敵を倒すことで獲得できるもの
これを使って衣装だったり設定資料を見れたりするお楽しみ要素です。
ただ個人的にこれを集めるのが結構大変だなぁという印象…
ゲーム自体を完全クリアした時点でも全体の半分も開放できないくらいしかフラグメンドが貯まりませんでした。
一応ゲーム難易度を上げることで獲得量を増やすことができます。
しかしながらノーマルで完クリした後にハードでフラグメンド集めするのはあまりに作業感があって…
私みたいな設定資料好きな方は最初から頑張って難しい難易度で遊んだほうが後々いいかもしれません。
難易度はそこそこ難しい位って感じです。
難易度調整が最初からいつでも変えられるのでお好みに変更できる点でもお優しいです。
とはいえゴリ押し厳禁のバランスであり、ボス戦はもちろん、雑魚敵相手でもしっかり動きを見て戦う必要があります。
なので戦闘のやりごたえはしっかりとあったと思います。
クリア時間だいたい15~20時間程度でしょうか。
インディーゲームのメトロイドヴァニアとして丁度いいボリューム感ではあると思います。
ただ、ストーリーの深堀りをもっと見たかった!と考えるもう少しボリュームがあっても良かったかなというのが素直な気持ちでございます。
今後なにかしらの追加コンテンツしかり、展開があれば嬉しいですね。
好評を博した「エンダーリリーズ」の正当進化の続編といことでその期待を裏切らない出来にただ良かったの一言です。
人気の大きな要因でもあったストーリー部分が前作に比べて少し物足りなかったは残念ではありましたが、ゲームとしては今回もかなり楽しませてもらったと思います。
こういうのが良いんだよね!っていうメトロイドヴァニアをお求めの方は前作とセットでぜひ遊んでみてほしいですね!
- 優等生的は上質なメトロイドヴァニアを遊びたいひと!
- 美しくも残酷な世界観が好きな人
- 難しすぎず綺麗なビジュアルなゲームがしたいひと!
前作レビューはこちら⇓
