【すみれの空】評価・レビュー 勇気の一歩でとびっきりの一日を

メーカーGameTomo
対応機種Nintendo Switch・PC・App Store (Mac)
ジャンルアドベンチャー

今回はGameTomoがおくる『すみれの空』のレビューをしてまいります。

本作はSteam・Nintendo Switch・App Store (Mac)にて配信されています。

ちなみに、私はNintendo Switch版でプレイしました。

とある山村に暮らしている主人公「スミレ」が自分の願いを叶えるために行動するアドベンチャーゲームとなっています。

大好きだったおばあちゃんを亡くし、落ち込んでいたスミレのもとにお花の精霊が現れます。

スミレの願いを叶えようと約束しますが、与えられた時間はたった1日だけです。

願いを叶えるべく勇気を出してとびっきりの一日を目指します。

そんなスミレの一日をどんな一日にしていくのかはプレイヤーが選択していくのです。

綺麗なタッチで描かれる世界に加えて、自然豊かな村とマッチした音楽が素敵ですぐにゲームの中に引き込まれました。

日本らしい田舎風景をとてもよく表現されてるなぁと感じましたが、実は開発スタッフの半分くらい外国人のようです。驚きですね!

そして、実はシリアスでドラマチックなストーリーがとても魅力的でした。

スミレが願いのために勇気を出して行動していく姿にはプレイしていてこちらも勇気をもらえるゲームです。

エンディングまでのプレイ時間は大体3~4時間ですので、短い時間で物語の最後まで楽しむことができますよ。

自然豊か山村が舞台のアドベンチャーゲーム

主人公のスミレの住む村は都会から離れた田舎が舞台となります。

プレイヤーはスミレを操作して進めていきます。

特に難しい操作などはなく進めていけますよ。

少しだけミニゲームをする場面もありますが難易度は簡単なのでアクション操作などを心配する必要ありません。

また、願いを叶えるための目的もノートに書かれていて、いつでも確認することが出来きるので私のような忘れやすい人でも大丈夫な親切設計です。

本作の音楽は「TOW」さんが担当されており、それがどれも心地よい音楽でして自然豊かなフィールドを感じられて素敵です。(Steamにて『すみれの空 – オリジナル・サウンドトラック』も配信中!)

それに加えてゲームのビジュアルも水彩画のようなやわらかいタッチで描かれており、プレイしていて散歩してる時のように気持ちいい気分になります。

物語では様々なキャラクターが登場します。

関わっていくことでそれぞれの小さなドラマを楽しめ、スミレの物語を動かしていきます。

願いを叶えるために一歩を踏み出す、勇気のおはなし

ストーリーは大好きだったおばあちゃんを亡くし、それをきっかけにかお父さんは町を離れてしまいます。そのショックからかお母さんは引きこもってしまいました。家族の心は離ればなれです。しかも、親友だと思っていた子とはある出来事から険悪の中になってしまい…。

これはなんとも耐え難い状況に置かれていますね…。

そこにある日、亡くなったおばあちゃんがスミレの夢に現れます。

おばあちゃんはどうやらなにか伝えたいことがある様子です。

しかし、それが何なのか知ることが出来ないスミレ。そんな深い悲しみの中、スミレの元にお花の精霊が現れます。

お花の精霊はその願いを叶えてあげると告げます。そして、精霊とスミレはおばあちゃんに会うという願いを叶え、とびっきりの一日を過ごすために小さな旅にでかけます。

ゲームを始めるまではハートフルで穏やかなゲームなんだろうなぁと遊んでいたのですがどうやらそれだけではない雰囲気が…!

そうなのです、作は優し気な世界とは裏腹にシリアスな部分も見えるシーンが存在します。

あれ、思ってたのと違う…?と感じていましたが今ではここが『すみれの空』の最大の魅力だと私は思っています。

家族のこと。友人関係のこと。大人になること。自分のこと。

どうにも上手くいかない人間関係のモヤモヤした部分をとても細かく描かれている印象でした。

人見知りなスミレは、願いを叶えるため様々なことに勇気をもって立ち向かいます。

ケンカしてしまった友達と話をすること、大好きな人に気持ちを伝えることも、とてつもなく勇気をいる行動です。勇気を出した結果が必ずしも報われるかなんてことは分かりません。

それでもお花さんと一緒に一歩踏み出し、精一杯前に進むスミレの姿にこちらも勇気をもらえます。

もう二度と訪れることのない今この瞬間を後悔のない一日にするために奮闘する姿は大人にこそ響くものがあるとおもいます…。

一日かぎりの不思議な出会い

お花の精霊と出会いスミレは数々の不思議な出会いをすることになります。

ネコやカエルなどの生き物たちとおはなし出来るようになっていました。

ましてや植物や石や案山子ともおはなしできるではありませんか。

スミレをいつも見守っていたんだなぁと知れるとほっこりした気持ちになります。

旅で出会う生き物たちは自分の悩み、役目について話を始めます。

進めていくと、今まで見てきたスミレの日常の景色を変えていく新たな発見があったりと面白かったです。

そして、困りごとを解決してあげるとコインをもらえることがあります。ぷちミッション的なものです。

コインは買い物や困りごと解決に使えるので積極的に集めていきたいですね。

どんな一日するかは選択次第

今日の一日をとびっきりのものにするべく行動していきますが、その行動の内容はプレイヤーに委ねられる場面がいくつもあります。

困っている人に手を差し伸べるかどうか、どうすればスミレはとびっきりの一日にできるかの選択はプレイヤーが好きに決めていきます。

選択は善意と悪意に分けらており、それによりスミレの「カルマ」が変化していきます。

そして、そのカルマによって一日の内容を変わっていきます。

この一日をどんな一日にするか自由に選択して進めていくことになります。

とはいえゲームでは善意と悪意で分けられてはいますが、内容を見てみるとどっちが正しいかは決めつけられないと思えるものもいくつかあります。

他人に優しくするならこっちの選択だろうけど、それだとスミレの心はどうなんだ?と考えされてしまいます。

中にはどっちがどっちになるのかが難しい選択もあり、少し緊張感もありました…。

スミレの気持ちなって進めるとさらにゲームに没入できて楽しめました。

ちょっとホラー?な注意点!

少しホラーな要素があります!

ほとんど綺麗なビジュアルでファンシーな空気ではあるのですが、ストーリーを進めていく中である場面でホラーゲームのようなシーンに突入します。

それが結構怖いんです。

私は昔からホラーは得意ではないのですが、プレイしたタイミングがまだ明るい時間帯でしたので乗り越えられました…。

ホラー要素は大の苦手!という方は明るい時間帯に遊ぶなど怖くない環境で楽しむことをオススメします。

(といってもがっつりびっくりホラーというわけではないのであまり身構えなく大丈夫だと思います)

まとめ

ほんわか癒しゲームとも思いきや、やさしいばかりではない厳しい側面も描かれた心動かされる本作。

ケンカした親友との関係の善行ルートの結末は個人的に印象的であり好きなシーンでした

作品全体としてはハッピーな内容ではないかもしれませんが登場キャラクターのリアリティーのある繊細な描写にメッセージ性が感じられるゲームだと思います。

良い映画を見終えた後のような満足感を確かに感じられました。

こんな人にオススメ!
  • 短い時間で楽しめるドキュメンタリーな体験がしたい人!
  • 田舎の空気間が好きな人!
  • 繊細な心を描いたドラマチックなゲームを楽しみたい人!

シビアな人間模様に考察しがいのある物語と、負けずに頑張るスミレに前向きの気持ちを思い出させてくれる素敵な体験ができました。

私もラーメン食べながらお花とおはなししたいとおもいます。

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